自律神経という言葉はよく聞くけど、いったいどんな役割をしているのか。
簡単に言うとカラダのONとOFFの切り替えをしています。
ONのときは交感神経が働き・OFFのときは副交感神経が優位に働いています。
例えば、活発に体を動かしているときには交感神経が優位です。
交感神経は「闘争と逃走の神経」とよばれ心臓の鼓動が早くなり、血圧上昇、相手をよく見るために瞳孔は拡大し、呼吸は激しくなります。自分を狙う相手から本気で逃げるとき体は興奮状態となります。(想像すると怖いですね(笑))
そして交感神経を働かせる神経伝物質としてアドレナリンがあります。
身体、脳を活発に動かすときやドキドキ・わくわく・ハラハラしたとき「アドレナリンが出てる!」と感じるのは交感神経が優位になっているときです。
逆に副交感神経はリラックスして落ち着いているときに優位になる神経です。
例えば食事中、副交感神経が働くと胃腸など消化に関わる機能が活発になります。
交感神経と逆の働きをする副交感神経は、心拍数を落ち着かせ安心状態にするので睡眠にも大事な役割を果たしてくれます。
しかし自律神経はそもそも私たちの意思でコントロールすることができません。
そしてストレスや環境の変化などによってバランスを崩してしまいます。
自律神経の切り替えがうまくいかないと、
本来リラックスして眠りたいはずが交感神経優位の興奮状態での睡眠となるため不眠症などの原因となって生活の支障が出できたり、胃腸の働きをコントロールする副交感神経が働かないと胃もたれやむかつき・下痢や便秘を引き起こしやすくなります。
そして交感神経に切り替わらないと、活発に行動したいときに身体がだるく頭もさえない状態となって鬱々とした気分になりかねません。
意思でコントロールできない自律神経ですが、ではどうしたらいいのか?
実は呼吸をコントロールすることで自律神経の調整につながるのです!
私たちは普段起きているときには胸式呼吸をしています。
胸式呼吸は呼吸が浅く短いものになりがちですがその呼吸が交感神経を刺激し
ここにストレスが加わるとさらに呼吸が浅く激しくなり交感神経が過剰に活発になってしまいます。
ピラティスの呼吸では胸式呼吸をおこないますが、深く長く呼吸することで普段の無意識でおこなっている呼吸の質を上げるためにも役立ち、交感神経を本来の働きに戻す助けにもなります。
ヨガでおこなう腹式呼吸は、睡眠時などリラックスしている状態でおこなわれています。
気分を落ち着かせたりリフレッシュした気分になりたいときは、大きくお腹を膨らますように深呼吸します。
身体が無意識にそうさせているのです。
このように普段意識していない呼吸に意識を向け、さらには無意識でも正しい呼吸をおこなえると自律神経が整い「寝て起きて食事して活動して、そしてまた寝る」という基本的な生活ルーティンの質が上がってくるのです。